プログラミング初心者がWebアプリ開発に関する求人を見ると、何をどこから勉強したらいいかわからなくなるかもしれません。そんなときは、Webアプリを作るために必要なプログラミング言語ではなく、Webアプリの仕組みを知ることから順番にクリアしていきましょう。
Webアプリの仕組みを理解するために把握しておきたいのが、「クライアントサイド」と「サーバーサイド」という2つの言葉です。ここで大切なのは、細かいことを理解するよりも、クライアントサイドとサーバーサイドの存在を大枠でイメージできるようになることです。簡単に表現すると、クライアントサイドは触れることができる領域で、サーバーサイドは見えない領域ということになります。では、これら2つの領域についてそれぞれわかりやすく説明します。
クライアントサイドとは、「Webアプリを利用する側」のことです。ユーザーが実際にWebアプリを目にするまでの動作を思い浮かべてみると、クライアントサイドが何かがよりわかりやすくなります。Webアプリを利用するために必要になるのは、パソコンやスマートフォンなどの端末です。端末の中にはいろいろなアプリがインストールされているかもしれませんが、Webアプリを使うためにはネットワーク環境が不可欠です。端末がオンライン状態になると、Internet ExplorerやGoogle Chrome、Safariなどの「ブラウザ」を使ってWebの世界へ入ることができるようになります。ブラウザの検索バーからキーワードを送信すると、キーワードに関連する情報が表示されます。こうして情報を取り出すまでに手と目が触れる「端末」や「ブラウザ」などのツールがクライアントサイドです。
サーバーサイドとは、「情報を提供する側」のことです。クライアントから情報のリクエストがあると、サーバーがそのリクエストに応じて情報を取り出して送信してくれるというのが大まかな仕組みです。サーバーを実際に目にすることも触れることもないので、見て触れられるクライアントサイドに対して見えない領域と呼ばれています。サーバーサイドを理解する助けになるのが、「倉庫」です。物流倉庫に保管されているさまざまな商品は、顧客からの発注を受けて出荷されます。これをWebの世界に当てはめて考えてみると、倉庫と保管されている商品がサーバーサイドということになります。一般のユーザーがサーバーを実際に目にすることはまずありませんが、大規模なものから小規模なものまで数多くのサーバーが各地に存在しています。
PHPは、動的なWebアプリを開発するために使われるプログラミング言語です。Webアプリ開発に適している言語の中でも、覚えやすさと使いやすさに定評があり、プログラミング初心者に人気があります。PHPエンジニアの平均年収は全体的な平均年収よりも高く、エンジニアの数よりも求人数が上回る売り手市場です。未経験からスタートできる職場も多く、エンジニアを目指す人が選ぶ初めての言語としてもPHPはおすすめです。
Javaエンジニアの給与水準は全般的に高めです。汎用性が高い言語ということもあって活躍の場の幅が広く、大小さまざまな規模の開発現場でJavaエンジニアが活躍しています。深刻なエンジニア不足が影響し、企業がエンジニア確保のために給与水準を上げている現状もあるなど、古い言語ながらニーズが落ち着く気配はありません。国内外の大手IT企業なら、スキルと経験によっては年収1,000万円以上になることもあります。
Webアプリ開発によく使用されるプログラミング言語の中でも初心者向きの言語を探しているならば、PHPやRuby、Pythonなどがおすすめです。これらの言語はコードが読みやすく書きやすいので、最初に覚える言語としても最適です。初心者向けの言語に比べると少し難易度は高くなりますが、大小さまざまな規模のシステム開発に活用されているJavaもおすすめです。それぞれの言語の特徴を比較して選択したら、実際にアプリを開発してみましょう。
Webアプリ開発を行う際にはフレームワークがよく利用されるので、特徴やメリット・デメリットを知っておきましょう。
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